2016 年 72 巻 3 号 p. I_211-I_218
応力制御による4点曲げ疲労試験(B018T)を実施して,アスファルト混合物のき裂伝播特性について検討した.B018T試験において,応力低下より推定されるき裂長さと実際に測定したき裂長さには同じ傾向があること,および試験より求めた破壊回数後におけるS-N曲線の傾きとき裂長さの傾きには一定の関係があることが判明した.温度によるき裂伝播特性への影響については,10℃以下の弾性挙動が顕著な温度域においては破壊力学パラメータΔKとき裂進展速度にParis則が成立することが確認された.また,アスファルトバインダの違いによるき裂伝播特性の差異についても検討し,考察を加えた.