抄録
高度成長期に集中的に整備された水道管は一斉に老朽化が進んでおり,全国的に改良と更新が急務になっている.このため,温暖な地域ではコスト削減と更新期間の短縮を実現するため,規制緩和に基づく浅層埋設が検討・実施されている.北海道のような寒冷地では,水道管は基本的に凍結深よりも深く埋設しなければならないが,そのような地域であっても,浅層化可能な範囲について検討することは重要となってきている.そこで本研究では,北海道東部にある北見市内の舗装路下に埋設された水道管周辺で計測した地中温度に基づき,二次元熱伝導解析等を用いて凍結リスクを考慮した埋設深について検討した.