2012 年 68 巻 4 号 p. I_444-I_457
東北地方太平洋沖地震の際に地震時水平力分散構造を有する高架橋の周辺地盤で観測された強震記録を用いて,この高架橋の地震応答解析を行った.設計時と同じゴム支承の剛性を用いた場合,橋脚上および橋桁上で得られた地震応答波形とは卓越周期が一致しなかった.ゴム支承の剛性を設計時の6倍とすると橋軸方向の卓越周期が一致した.支承-サイドブロック間の衝突と摩擦,さらに橋脚基部を固定にすると加速度応答波形およびスペクトルの形状がより一致するようになった.