土木学会論文集A1(構造・地震工学)
Online ISSN : 2185-4653
ISSN-L : 2185-4653
地震工学論文集第32巻(論文)
2011年東北地方太平洋沖地震津波の現地調査と地形変化予測法
成吉 兼二山本 吉道
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2013 年 69 巻 4 号 p. I_559-I_570

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抄録

 巨大地震によって発生した大津波が来襲すると,大規模な地形変化が発生し,侵食・洗掘による構造物の倒壊等の被害が生じる.2011年東北地方太平洋沖地震津波は,東北地方を中心に甚大な被害をもたらし,各地で侵食・洗掘被害が発生し,多くの構造物が倒壊した.また,津波の越流やその戻り流れによって,堤防・護岸等の法先が洗掘されている箇所が複数見られた.本研究では,まず,著者らが2011年東北地方太平洋沖地震津波来襲後に宮城県と福島県で実施した構造物法先の洗掘被害調査について報告する.また,津波による構造物法先の洗掘量算定法を提案する.次に,平面二次元の地形変化予測数値モデルで掃流砂量式の係数を適切に選ぶことによって,津波による海底侵食が生じた宮城県気仙沼湾で再現計算を行う.

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© 2013 公益社団法人 土木学会
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