2014 年 70 巻 4 号 p. I_187-I_198
本研究では,2005年千葉県北西部地震,2009年駿河湾沖地震,2011年東北地方太平洋沖地震の際に東京ガスのリアルタイム地震防災システム“SUPREME”が高密度に観測した地表面地震記録および首都圏地震観測網(MeSO-net)による東北地方太平洋沖地震の際の地下20mでの地中地震記録を用いて,東京都の地盤増幅度や地盤震動特性を推定し,SUPREMEの広域地盤データと比較した.この結果,SUPREMEの地盤増幅度は東京都の大部分で適切に評価されているが,東京都東部については20m以深の地盤データを考慮することで,より妥当な地盤増幅率が設定できるものと考えられる.