2014 年 70 巻 4 号 p. I_947-I_957
本研究では,東北地方太平洋沖地震の際に長周期地震動の作用を受けた長周期型橋梁構造物の地震時挙動を分析した.対象橋梁として,設計時において1次固有周期が1.5秒程度の典型的な免震橋である東扇島高架橋を選定した.当該橋梁の地震観測システムによる観測波を用いて,橋桁と橋脚天端の地震応答のフーリエ振幅より伝達関数を求め,免震支承の等価剛性と減衰定数の同定を行った.これらを考慮した3次元フレームモデルにより対象橋梁の地震応答解析を行い,解析値と観測値の比較・検討を行った.