2016 年 72 巻 4 号 p. I_177-I_187
実務で広く使われている地盤の等価線形解析の課題については,20年以上前から取り組まれてきているところである.しかしながら,実際上必要となる地表観測記録から基盤地震動を算定する条件(逆増幅)まで含めてとなると,未だに十分な知見が得られているとは言い難い.本論文では,当初のSHAKEの欠点を解消するためにこれまでに提案されている各種の周波数依存型解析法により増幅解析と逆増幅解析の双方で比較し,さらに周波数依存性を規定するパラメータの最適化についても,複数の強震アレー観測記録を用いて検討した.