配水システムの耐震性向上のためには配水管だけでなく給水装置引込み部（給水分岐部～水道メーター間）の耐震化が必要であるが，給水装置引込み部には耐震性評価手法が定められていない．そこで，本研究では給水装置引込み部の耐震性評価確立に向け，耐震上の弱点と考えられる給水管および接合部について，給水用高密度ポリエチレン管を用いて耐震性を評価した．その結果，地震動で配水管と地盤の境界に滑りが発生した場合でも，給水管に可とう管を用いることなく耐震性を確認できた．また，給水管の管軸方向に対してもエルボ部に集中するひずみが限定的であり，全体としてレベル2地震動に対する給水管の耐震性が確保されていることがわかった．
