土木学会論文集A1(構造・地震工学)
Online ISSN : 2185-4653
ISSN-L : 2185-4653
地震工学論文集第38巻(報告)
SPH法による人工粘性を考慮した荒砥沢地すべりの滑動再現
石川 大地小野 祐輔酒井 久和
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2019 年 75 巻 4 号 p. I_720-I_726

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抄録

 本研究では,地すべり崩土到達距離の推定手法としてSPH法の適用性を示すことを目的に,荒砥沢地すべりを対象とした2次元の再現解析を行った.流動量が実被害に比べ過少評価される原因として人工粘性を挙げ,その影響を感度分析した.その結果,SPH法による地すべりの流動量評価において,人工粘性が流動量へ影響を与えることを示した.また,荒砥沢地すべりの発生機構として,すべり層である砂岩・シルト岩が地震時の間隙水圧に伴いせん断強度が低下したことが考えられ,残留内部摩擦角を見かけの内部摩擦角まで低減することにより,実被害の流動量・残留変形の特徴が良好に再現された.人工粘性の値を適切に設定することで,荒砥沢地すべりの様な大規模かつ低角度のすべり面を有する問題に対しても SPH法が適用可能であることを示した.

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© 2019 公益社団法人 土木学会
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