2016 年 72 巻 2 号 p. 76-81
本研究では,表面気泡が発生しやすい負の勾配を有するトンネル覆工コンクリート側壁部を模擬した試験型枠を用いて,透水シートおよび透湿防水シートによる型枠被覆が,コンクリート表面性状におよぼす影響を調べた.実験結果より透水シートは表面気泡面積率を最も小さくできたが,コンクリート表面に色むらがみられた.そこで色むらが生じなかった透湿防水シートの透気抵抗度と耐水性に着目し,それらを変化させた場合の表面気泡量を調べた.その結果,色むら抑制および表面気泡低減に有効な透湿防水シートの物性が明らかとなった.