土木学会論文集F2(地下空間研究)
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和文論文
岩石利用セグメント支保工の力学特性と坑道の安定性に関する検討
多田 浩幸熊坂 博夫齋藤 亮中谷 篤史石井 卓藤田 朝雄杉田 裕中間 茂雄真田 昌慶
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2017 年 73 巻 1 号 p. 11-28

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抄録

 著者らは,高レベル放射性廃棄物の地層処分施設を対象に,セメント系材料に含まれる成分の地下水への溶出を抑え,長期のバリア性能に及ぼす影響の低減を目的として,低アルカリ性モルタルを用いた岩石利用セグメント支保工を提案し,その力学特性,支保工としての地層処分施設への適用性について室内試験や要素試験を行い検討した.検討結果より,従来の吹付けコンクリートを主体とした支保工に対して,低アルカリ性モルタルを用いた岩石利用セグメント支保工は,セメント使用量を大幅に低減し,かつ低アルカリ性モルタルを利用することにより,セメントの影響のさらなる低減化が期待できること,地層処分施設の支保工として地山の安定性を確保することが可能であることを示した.

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© 2017 公益社団法人 土木学会
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