膠原病診療における日和見感染は治療上重要な位置を占める. 特にステロイド大量投与例では肺結核, カリニ肺炎, 肺真菌症などの肺疾患が多く見られる. これらに対する予防投与としてのINH, ST合剤投与は効果的であるが, 副作用を考慮して投与すべき症例, 期間を考える必要がある. われわれはプレドニゾロン換算60 mg/日以上で治療を開始された患者を対象に30 mg/日まで予防投与し, 一例も発症をみていない. また最近使用が始まったInfliximabでも合併症として肺結核が注目されているが, 本邦で予測値よりも低くとどまっているのは症例選択のバイアスなどによるのかもしれない.