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日本臨床免疫学会会誌
Vol. 29 (2006) No. 6 P 384-388

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http://doi.org/10.2177/jsci.29.384

症例報告

  症例は,44歳女性.2002年8月多関節痛等出現.11月に多関節痛,白血球減少,抗ds-DNA抗体陽性,抗核抗体陽性,梅毒血清反応偽陽性などから全身性エリテマトーデス(SLE)の診断をうけた.ステロイドにて治療開始後も低補体血症続きコントロール不十分であった.2003年11月発熱,多関節痛,12月に肉眼的血尿,紫斑が出現.12月25日入院となった.破砕赤血球の存在,溶血,血小板減少性紫斑,頭痛,腎障害,発熱から血栓性血小板減少性紫斑病(TTP)を考えた.また,高フェリチン血症から血球貪食症候群(HPS)を疑い骨髄穿刺液検査を施行.マクロファージによる血球貪食像を認め血球貪食症候群も合併と診断した.メチルプレドニゾロンパルス療法を3日間,後療法にプレドニゾロン60 mgを開始.血漿交換も第1病日より開始した.血漿交換終了後TTPの再燃あり.血漿交換追加にて症状改善した.本症例ではvWF-CP (ADAMTS-13)活性の低下がみられ,抗vWF-CP抗体は陽性であった.TTP, HPSは共にSLEの重要な難治性合併症である.両病態が同時に合併しうることを念頭に置き,迅速に診断することが救命につながる.

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