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日本臨床免疫学会会誌
Vol. 34 (2011) No. 2 P 85-90

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http://doi.org/10.2177/jsci.34.85

総説

  これまでの再生医学領域の研究により,骨髄細胞は種々の組織細胞に分化することが明らかとなった.表皮細胞においても骨髄細胞から分化しうることが報告されている.このコンセプトに基づきすでに多くの各臓器疾患に対して骨髄細胞を用いた治療が試みられている.皮膚疾患においては,表皮水疱症(先天性基底膜構造タンパク欠損症)に対して同種骨髄移植を行い,ドナー骨髄幹細胞を表皮細胞へ分化させ,欠損基底膜タンパクを産生させることにより,本症の根治を目指すことができることが期待される.
  我々は,骨髄幹細胞の表皮細胞への分化について,表皮細胞分化能を持つ細胞の詳細な同定,末梢血液からの皮膚への遊走過程の解明,さらにはより臨床改善効果を来たす骨髄移植方法の検討を行った.これらの基礎研究に基づき,骨髄幹細胞は表皮水疱症を始めとした先天性皮膚疾患の新たな治療手段となり得ると考える.

Copyright © 2011 日本臨床免疫学会

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