日本臨床免疫学会会誌
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一般演題(ポスター)
P3-09  ブレオマイシン誘発強皮症モデルマウスの線維化および免疫異常におけるToll様受容体4の役割についての検討
高橋 岳浩浅野 善英赤股 要谷口 隆志野田 真史市村 洋平遠山 哲夫佐藤 伸一
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36 巻 (2013) 5 号 p. 383b

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抄録

 Toll様受容体(TLR)はパターン認識受容体ファミリーに属し自然免疫系において病原体の認識と炎症性シグナル応答に重要とされる.TLR4は細菌感染の免疫応答に中心的な役割を果たす一方,非感染性の慢性炎症にも深く関与する.今回我々は野生型およびTLR4ノックアウトマウスを用いてブレオマイシン誘発強皮症モデルマウスを作成し,その線維化と免疫異常の病態においてTLR4が果たす役割について検討を行った.野生型マウスを用いた検討ではブレオマイシン投与により局所皮膚および肺においてTLR4は有意に発現が上昇していた.さらに,TLR4ノックアウトマウスでは野生型マウスに比較してブレオマイシン投与で誘導される線維化が有意に減弱し,線維化促進的に作用する各種サイトカイン,ケモカイン,細胞接着分子もTLR4ノックアウトマウスでは発現が有意に抑制されていた.さらに,野生型マウスではブレオマイシン投与局所皮膚の所属リンパ節中のリンパ球のフローサイトメトリーを用いた解析ではTh2/Th17系への顕著な偏倚が認められた一方,TLR4ノックアウトマウスではその偏倚は減弱されていた.ブレオマイシン投与による線維化の誘導にはヒアルロン酸などのTLR4の内因性リガンド発現によるTLR4シグナリングの活性化,線維化促進的サイトカインの発現上昇,さらにそれによる免疫異常の誘導が関与している可能性が考えられた.

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© 2013 日本臨床免疫学会
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