日本臨床免疫学会会誌
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総説
IgG4関連腎臓病 診断と治療
川野 充弘水島 伊知郎山田 和徳谷口 義典佐伯 敬子
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38 巻 (2015) 1 号 p. 8-16

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抄録

  IgG4関連疾患はサルコイドーシスのように全身のほとんどすべての臓器・組織を傷害しうる全身の炎症性疾患である.腎臓は,IgG4関連疾患の中でしばしば病変を認める臓器の一つであり,多くの場合,特徴的な画像所見を伴う尿細管間質性腎炎として診断される.一方で,膜性腎症をはじめとする様々な糸球体病変が,尿細管間質性腎炎に合併することが知られている.臨床的には,一部の症例は,腎機能の亜急性の低下を契機に発見されていたが,約8割の症例は腎病変が診断される前に他臓器病変からIgG4関連疾患と診断され,全身精査中に多発性の造影不良域のような特徴的画像所見からIgG4関連腎臓病と診断されていた.組織学的には,花筵状線維化とよばれる特徴的な線維化を伴う形質細胞が豊富な間質性腎炎で,IgG4陽性形質細胞の著しい浸潤を特徴とする.ステロイドに対する反応性は,他のIgG4関連疾患同様に,非常に良好であるが,すでに腎機能が低下している症例では,腎機能は最初の1ヶ月で部分的に改善し,その後はプラトーに達することが明らかとなった.本総説では,IgG4関連腎臓病の臨床所見,検査所見,画像所見,病理所見についての最新の知見を紹介し,鑑別すべき疾患と治療に関する最新の話題についても紹介する.

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© 2015 日本臨床免疫学会
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