日本臨床免疫学会総会抄録集
Online ISSN : 1880-3296
ISSN-L : 1880-3296
第34回日本臨床免疫学会総会抄録集
セッションID: S3-5
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シンポジウム3
関節リウマチとInterleukin-32
*庄田 宏文藤尾 圭志山口 優美岡本 明子沢田 哲治山本 一彦
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抄録

新規サイトカインHuman Interleukin-32 (hIL-32)はマウスマクロファージ及びヒト単球に対してTNF-Y生を誘導するヒトサイトカインとして報告された (Kim SH et al, Immunity, 2005)。 関節リウマチ(RA)患者の滑膜組織におけるhIL-32発現は、変形性関節症患者の滑膜組織と比較して顕著に亢進していた。In situ hybridizationでは滑膜組織に浸潤するリンパ球においてhIL-32発現が亢進していた。そこでマウスモデルを用いてIL-32の炎症性関節炎への関与を検討した。まず、hIL-32笂`子を導入した骨髄細胞の移植によりhIL-32蝸}ウス(BM-hIL-32 mouse)を作成した。BM-hIL-32 miceでは末梢血中のmTNF-Z度が上昇しており、2型コラーゲン抗体誘発性関節炎モデルでは比較対象より有意な関節炎の悪化がみられた。次にhIL-32笂`子をCD4陽性T細胞に導入し、コラーゲン誘発性関節炎発症直前のマウスに移入した。hIL-32D4陽性T細胞の移入により関節炎は悪化し、この増悪効果はetanerceptにより抑制された。以上よりhIL-32はRA患者の滑膜浸潤リンパ球に発現し、一部はTNF-?鰹鰍揶^していることが示唆された。

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© 2006 日本臨床免疫学会
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