臨床神経生理学
Online ISSN : 2188-031X
Print ISSN : 1345-7101
ISSN-L : 1345-7101
原著
就床前に行う身体運動の運動様式の違いが睡眠に及ぼす影響
林 悠佳西平 賀昭東浦 拓郎林 久仁則
著者情報
ジャーナル フリー

2012 年 40 巻 6 号 p. 547-554

詳細
抄録

7名の運動習慣を有しない健康な大学生・大学院生 (22.6±2.2歳) を対象に, 就床前に行う異なる様式の中強度運動がその後の夜間睡眠に及ぼす影響について, 睡眠ポリグラフィ (polysomnography: PSG) 記録を用いて検討した。本研究は, 運動を行わずにPSG記録を行うコントロール条件と, 就床3時間前から1時間の中強度運動 (有酸素運動, レジスタンス運動) を行う運動条件で構成された。その結果, 有酸素運動条件とレジスタンス運動条件ともにコントロール条件と比較して相対的な徐波睡眠量の増加と入眠潜時の短縮が認められた。また, その他の睡眠変数には有意な変化がなかった。以上の結果から, 中強度の有酸素運動, レジスタンス運動はともに睡眠の質を向上させることが示唆された。

著者関連情報
© 2012 一般社団法人 日本臨床神経生理学会
前の記事 次の記事
feedback
Top