臨床薬理
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超速効型インスリン製剤を使用中に妊娠後期にかけてインスリン投与量を著明に減少できた糖尿病妊娠患者の1例
早川 太朗門田 孝子川副 友石井 道予中川 潤一高橋 良樹森 久也
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36 巻 (2005) 1 号 p. 35-38

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抄録

糖尿病合併妊娠のインスリン療法においては, 巨大児や過体重児などの合併症を防ぐために厳格な血糖コントロールが勧められる.それに対し, 超速効型インスリンは食後血糖値の管理が従来の速効型製剤より容易になり, また胎児・母体に対して安全との報告も近年増加している.さらに妊娠後期には, 胎盤ホルモンの増加によるインスリン抵抗性の増大などが原因で, インスリン需要量は妊娠初期より約2倍になるとも報告されている.
我々は糖尿病合併妊娠のインスリン療法を, 速効型製剤 (ノボリンR®) から超速効型製剤insulin lispro (ヒューマログ ®) に変更することで, 食前・食後血糖の良好なコントロールが可能になり, かつ妊娠後期36週目以降にかかわらずインスリン投与量が大幅に減少した興味ある症例を経験したので若干の文献的考察も加えて報告する.

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© 日本臨床薬理学会
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