抄録
人工衛星に搭載したセンサから得られる多重分光画像のように,画像の各点で多変量データが観測されている状況を考えよう.各画素の水域や市街地等のカテゴリを推測する判別手法を考察する.多変量データが各画素ごとに独立であると仮定すれば,様々な判別手法が利用できる.さらにカテゴリの空間的従属性を利用すれば,判別効率を向上することができる.ここではNishii & Eguchi(2005)が提案した統計的学習理論に基づく判別手法SpatialBoostについて考察しその適応範囲を広めた手法をレビューする.また人工データや実データに適応し手法の有効性を示す.