日本透析医学会雑誌
Online ISSN : 1883-082X
Print ISSN : 1340-3451
ISSN-L : 1340-3451
原著
二次性副甲状腺機能亢進症に対するマキサカルシトール長期使用の予後調査
江原 英俊伊藤 慎一高田 俊彦土屋 朋大守山 洋司亀井 信吾増栄 成泰山田 徹蓑島 謙一永井 司米田 尚生林 秀治石原 哲堀江 正宣出口 隆
著者情報
ジャーナル フリー

2008 年 41 巻 10 号 p. 717-722

詳細
抄録

背景:二次性副甲状腺機能亢進症(SHPT)に対するマキサカルシトール(OCT)長期使用に関する報告は稀である.対象と方法:副甲状腺ホルモン(iPTH)が200pg/mLより高く,補正Ca(cCa)が11.5mg/dL未満の血液透析患者70例を対象とした.OCTは週3回,24週間投与された.OCT投与量は1週置きの最初の投与日のiPTHとcCaの値で調整された.24週での評価後,患者はSHPTに対するOCTまたはインターベンション治療が続けられた.約5年後,主治医へのアンケートにより患者の状態が評価された.結果:最初の24週間投与後に,31例(44.3%)でiPTHが200pg/mL以下になり,27例(38.6%)でiPTHが試験前の50%以下に減少した.11例に高Ca血症を認め,それは治療開始前のcCaと相関した(p=0.0003).予後調査では,27例が死亡,2例が腎移植を受け,2例が転院後不明であった.5例で副甲状腺摘除術が実施されていた.2006年12月末で,24週投与終了時と比較して,iPTHは有意に低下,cCaは有意に上昇,血清Pは変化を認めなかった.調査の直近6か月では,21例でOCT療法が維持されていたが,8例では中止されていた.この2群を比較した場合,2006年12月末の検査値ではiPTHのみに有意差を認めた.結語:これらの所見はある一部の症例においてはOCTの長期使用がSHPTの治療に有用であることを示唆している.

著者関連情報
© 2008 一般社団法人 日本透析医学会
前の記事 次の記事
feedback
Top