2008 年 41 巻 4 号 p. 245-249
Transonic Systems社製HD02血液透析モニタ(以下HD02)を用いて,シャント流量と再循環率,穿刺方向別の再循環率を測定し,穿刺間隔・穿刺方向と再循環率との相関ならびにシャント流量と再循環の発生について検討した.シャント流量700mL/min程度で,狭窄や分岐の少ない健全なシャントでは,穿刺方向にかかわらず穿刺針先端の間隔が30mm以上あれば再循環はおきないことが示された.また対向穿刺で,穿刺針先端間隔が50mm程度の場合,シャント流量300mL/min未満で再循環が出現しはじめ,血液流量(以下QB)を調節しても再循環率に改善はみられなかった.