骨粗鬆症 (YAM<70%) を合併する当院外来透析患者に対してデノスマブ治療を行った. 対象患者は平均年齢70.8±13.7歳, 38名 (男性13名, 女性25名) であった. デノスマブ投与12か月後でBMDは4.63±7.07ポイントと有意な上昇を認めた. 骨代謝マーカーのTRACP-5b, total P1NPはデノスマブ投与後より12か月間有意な低下を認めた. 補正Ca値は投与2~3週後まで急速に低下したが, ビタミンD製剤などの投薬により改善した. デノスマブ初回投与時と2回目投与時の補正Ca値, iP値, i-PTHの変化量を比較したところ, いずれも2回目投与時で有意に低下していた. そのため低Ca血症に対する処置回数も約半分に減少していた. またi-PTH, TRACP-5b, total P1NPは補正Ca値低下と相関を認めた. 骨粗鬆症を合併する透析患者に対して, デノスマブ治療は骨密度改善に有用であった.