2018 年 51 巻 7 号 p. 435-440
【目的】本研究の目的は, 慢性腎臓病 (chronic kidney disease: CKD) 入院患者において自立歩行に関連する評価項目を検討することである. 【方法】研究デザインは横断的研究とした. 対象は, CKD stage 4~5のCKD患者70例とした. 対象を歩行自立群と非自立群に分類し, 基礎情報や血液検査データ, 身体機能をもとにロジスティック回帰分析を行った. さらに, ROC曲線からカットオフ値を算出した. 【結果】分析の結果, 算出された評価項目とカットオフ値は, 膝伸展筋力体重比30.5%, 片脚立位保持時間2.7秒であった. 【結論】本研究の結果から, 膝伸展筋力, 片脚立位保持時間はCKD入院患者の自立歩行に関連しており, 自立歩行可否の判断にはこれら評価項目の必要性が示唆された.