人工透析研究会会誌
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Ca free透析液による局所抗凝固法の有用性について Gabexate mesilate (FOY) の減量の試み
三上 孝宏谷田部 哲夫永井 弘美留町 勉石山 卓良三沢 英雄上野 信一福留 裕一郎松井 則明
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1985 年 18 巻 3 号 p. 265-268

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抄録

Ca Free透析液とFOY減量による局所抗凝固法の有用性について検討した. Dialyzerは, 東レ社製B2-100, B2-200を使用した. 透析液組成は, Na139mEq/l, K2.5mEq/l, Mg1.5mEq/l, Cl103mEq/l, HCO3-20mEq/l, citrate 20mEq/l, glucose 200mg/dlとした. ionized Ca, total Ca, カオリン賦活全血凝固時間 (KCT) を測定した. citrate 20mEq/l添加することにより, 透析液Caの非イオン化率を極限まで高めると同時に, クエン酸が血中に移行し, Caの非イオン化率の上昇を認めた. このためにdialyzer出口で著明なionized Caの減少と, KCTの延長を認めた. また, 2%CaCl2を血中に1.2-1.4ml/minで補正することによりionized CaとKCTの正常化を認めた. 8症例に対し20回の血液透析を施行したが, Ca free透析だけでは, 動脈側チェンバー内の凝血は抑制されず, FOYを400mg/hr前後必要とした. しかし, 1例において無FOY透析が可能となった. 以上よりCa free透析とFOYの併用は, 局所抗凝固法として有用であった.

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© 社団法人 日本透析医学会
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