人工透析研究会会誌
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小児の緊急ブラッドアクセス 鎖骨下静脈へのカテーテル留置法の工夫
都築 一夫美濃和 茂伊東 重光稲垣 豊天野 泉
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1985 年 18 巻 3 号 p. 345-348

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抄録

小児で緊急に血液浄化を施行する際のブラッドアクセスとして, 9症例に対し鎖骨下静脈へSeldinger法によりカテーテルを留置した. カテーテルはシリコン製で小児用サイズのものを主に使用した. この方法によりブラッドアクセスの機能は十分に得られ, 大きな副作用も認められなかった. 血液浄化を施行しない時は, カテーテルを携帯用マイクロ注入ポンプに接続し, 持続的にヘパリンを注入した. このため, カテーテル留置期間中もほとんどの症例では日常動作をほぼ支障なく行うことができた. この方法によれば中心静脈圧の測定も可能であり, 多少, 手技の習熟を要するが, 小児の緊急ブラッドアクセスとして頻用されてよい方法と考えている.

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© 社団法人 日本透析医学会
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