日本透析医学会雑誌
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胆石症を有するCAPD患者に対する腹腔鏡下胆嚢摘出術の経験
佐藤 良延宮形 滋原田 忠木暮 輝明西沢 理由利 康裕藤枝 信夫
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1994 年 27 巻 7 号 p. 1087-1090

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抄録

腹腔鏡下胆嚢摘出術を施行したCAPD患者の1例を経験したので報告する. 症例は62歳の女性で, 慢性腎不全のためCAPDを施行していたが, 突然右季肋部痛が出現し精査の結果, 胆石症と診断された. 保存的療法で症状が軽減しないため, 腹腔鏡下胆嚢摘出術を予定し, 当院に入院した.
手術は定型的に施行した. 術後12日までは週3回血液透析を施行し, 同時にCAPD液で連日腹腔内を洗浄した. 術後13日目にCAPDを再開し, 15日目より通常のCAPDを施行した. その後CAPDを継続し, 特に合併症を認めず退院した. 術後10か月目の現在も問題なくCAPDを継続している.
CAPD患者に対する各種開腹術は, 創部からの灌流液の漏れ, あるいは感染や癒着のためにCAPDの継続は比較的困難とされてきた. 胆石症を有するCAPD患者に対する腹腔鏡下胆嚢摘出術は, 術後もCAPDの継続を希望する患者に対して極めて有用な術式であった.

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