日本透析医学会雑誌
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標準型とタバチェール型内シャントの血流動態の比較
柳沢 良三粕谷 豊長瀬 泰佐藤 孝子福田 祐幹
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1995 年 28 巻 7 号 p. 1075-1080

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抄録

標準型とタバチェール型の内シャントを慢性腎不全患者各々10名について作成し, 内シャント作成前後の血流動態をBモードカラードップラー複合法を用いて比較検討した. 1. 手術時の橈骨動脈の外径の平均はタバチェール型は標準型より有意に細いが, 吻合直後の橈側皮静脈外径の比較では差はなかった. 2. タバチェール型は標準型に比べて橈骨動脈の血流量は少ないが, 尺骨動脈血流量は多く, 上腕動脈と橈側皮静脈血流量では差はなかった. 3. シャント血流量を橈骨および尺骨動脈血流量の対術前値増加量の和とした場合, タバチェール型では尺骨動脈血流量の対術前値増加量とそのシャント血流量における比率は標準型より有意に多かった. すなわち, タバチェール型は標準型と比べて橈骨動脈からシャントに流量する血流は少ないが, 逆に尺骨動脈からシャントに流入する血流が多く, 結果としてシャント血流量に差を認めなかった.

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