日本透析医学会雑誌
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透析液流量および透析時間の違いによる溶質除去能の検討
市川 久志斎藤 晃山崎 英隆古川 康隆堀 和芳長見 英治堀川 哲彦徳竹 修一犬丸 達也新井 貴士百瀬 卓志生方 英一守尾 一昭渡部 敏雄松崎 健三佐野 元昭小出 桂三
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1996 年 29 巻 6 号 p. 1043-1048

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抄録

維持血液透析患者に, 透析液流量 (QD), 透析時間, 血流量 (QB) を変更し, その際小分子量物質として尿素窒素 (UN), クレアチニン (Cr), 尿酸 (UA), 無機リン (iP), 中分子量物質としてピーク2a, 低分子量蛋白としてβ2-MGの除去率, 除去量の比較検討を行った. また, QBを変更した時のUreaのKT/V, TACBUNを測定し比較検討した.
結果は, (1) QDを500ml/minと400ml/min, (2) 透析時間を4時間と5時間で透析したときの各小分子量物質, ピーク2aおよびβ2-MGの除去率では有意差は認められなかったが, 除去量ではUN, Cr, UA, iP, ピーク2a, β2-MGそれぞれに有意な差が認められた. (3) KT/V, TACBUNは目標値とされている範囲内での変動であり, 除去率と同様KT/V値のみを指標とすることは慎重でなければならないと思われた. 今回の成績から, 透析条件としてQDは400ml/minよりは500ml/minが, 透析時間は4時間よりは5時間が望ましいと考えられた.

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