日本透析医学会雑誌
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長期CAPD療法中止後の腹膜透過性の変化
硬化性被嚢性腹膜炎の発症機序と予防手段に関する予備的検討
中山 昌明山本 裕康寺脇 博之大井 景子上條 武雄横山 啓太郎川口 良人細谷 龍男
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2000 年 33 巻 8 号 p. 1137-1142

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抄録

CAPD中止後の腹膜変化に関しては十分な臨床データはない. 長期CAPD施行例を対象に, CAPD中止後からの腹膜透過性の変化を検討した. 対象は5例で (男性1例/女性4例, 平均年齢: 52.4歳, 平均CAPD継続期間: 99.4月, 離脱理由: 全例除水不良), 血液透析に移行後もテンコフカテーテルを留置して腹腔洗浄を行い, 1か月おきに腹膜平衡試験 (PET) を施行した (平均観察期間は平均8.8か月). 観察期間中のPETでのクレアチニン (排液/血液) 比の変動は, 2例で経時的に低下, 1例で持続的に上昇, 2例で上昇後に低下を示した. 以上より, 長期CAPD中止後の腹膜透過性の変化パターンには, 少なくとも, 透過性が低下する群と, 透過性が亢進する群の2群が存在する可能性が示唆された. この変化の持つ臨床的意味は今後の検討課題と考えられる.

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