2001 年 34 巻 2 号 p. 147-150
サイクラー使用により腹腔気腫を起こし除水能が低下した例を経験した. 症例は62歳男性で1995年腹膜透析 (CAPD) を導入. その後1997年よりサイクラーを用い腹膜透析 (CCPD) を施行していた. 1999年3月1日サイクラーの準備中に注液バッグに穴があいたことに気づかずに透析を開始した. 初回注液中に腹腔内にairの注入が起こり呼吸困難と側腹部痛にて来院した. 約10日間で空気は自然吸収されたものの, その後除水量が低下し腹腔気腫の関与が示唆された.