日本透析医学会雑誌
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APD装置よりairが腹腔内に注入され, 除水が低下した腹膜透析の1例
桜井 俊宏井上 真池田 裕美本間 寿美子浅野 泰
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キーワード: 腹腔気腫, 除水量
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2001 年 34 巻 2 号 p. 147-150

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抄録

サイクラー使用により腹腔気腫を起こし除水能が低下した例を経験した. 症例は62歳男性で1995年腹膜透析 (CAPD) を導入. その後1997年よりサイクラーを用い腹膜透析 (CCPD) を施行していた. 1999年3月1日サイクラーの準備中に注液バッグに穴があいたことに気づかずに透析を開始した. 初回注液中に腹腔内にairの注入が起こり呼吸困難と側腹部痛にて来院した. 約10日間で空気は自然吸収されたものの, その後除水量が低下し腹腔気腫の関与が示唆された.

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© 社団法人 日本透析医学会
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