今回, 高血圧を有する慢性血液透析患者20例を対象に24時間血圧測定 (ABPM) を施行しその解析および血圧日内変動パターンと臨床的パラメーターとくに動脈硬化危険因子/透析関連予後不良因子との関連について検討した. 患者は夜間血圧降下率により2群に分けられた (dipper型とnon-dipper型). Non-dipper型が55% (11/20) にみられた. non-dipper型では, dipper型と比して有意にHt値が低かった (28±3 vs 32±2, p<0.01). またnon-dipper型では, 脈圧亢進群 (PP≧85mmHg) および蛋白摂取量低下 (PCR<0.9) が高頻度にみられた (各々55%, 64%, ともにp<0.05). 結論として, 透析患者におけるnon-dipper型への危険因子として蛋白摂取量低下および貧血が示唆された.