日本透析医学会雑誌
Online ISSN : 1883-082X
Print ISSN : 1340-3451
ISSN-L : 1340-3451
慢性骨髄性白血病の透析患者におけるimatinib mesilate (グリベック®) の血中動態と副作用
渋谷 祐子松尾 喜代子小杉 武史五味 朋子
著者情報
ジャーナル フリー

2004 年 37 巻 3 号 p. 239-242

詳細
抄録

Imatinib mesilate (グリベック®) は, フィラデルフィア染色体の遺伝子産物であるBCR-ABLチロシンキナーゼ活性を抑制することで効果を発現する慢性骨髄性白血病の治療薬である. 肝臓で主に代謝され, 67%が糞便中, 13%が尿中に排泄される. 慢性腎不全の患者では腎排泄の低下により薬物動態学的パラメーターの変動や肝薬物代謝酵素系が変化することから, 薬剤投与には注意を要する. 透析患者へのimatinib mesilateの投与や血中濃度の推移, 副作用の出現の報告はない. 今回, 維持透析中の56歳男性の慢性骨髄性白血病患者にimatinib mesilateを常用量投与し, 皮疹, 肝障害の副作用が出現したので, imatinib mesilate血中濃度を測定し, 投与量として400mgの隔日投与が至適であった症例を報告する.

著者関連情報
© 社団法人 日本透析医学会
前の記事 次の記事
feedback
Top