日本透析医学会雑誌
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上腕動静脈表在化内シャントの検討
右田 敦副島 一晃冨田 英里田尻 さえ子町田 健治白井 純宏渡邊 紳一郎町田 二郎副島 秀久
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2004 年 37 巻 4 号 p. 303-306

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抄録

1997年から2002年までに上腕動静脈表在化内シャントを施行した28例を対象とし, その有用性, 問題点について検討した. 患者の平均年齢は67.2歳, 透析歴は平均7年6か月, 過去のブラッドアクセス手術回数は平均4.9回であった. 初回穿刺まで平均25.8日を要したが, 術後全例が内シャントとして良好に機能した. 観察期間中, 閉塞8例, 狭窄2例, シャント肢腫脹3例, リンパ瘤2例, 創治癒不良2例を認めた. 開存率は, 6か月で80.8%, 1年で75.4%と, 当院における上腕人工血管内シャントと比較して遜色なく, 二次的または三次的ブラッドアクセス手術として選択し得る方法と考えられた.

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© 社団法人 日本透析医学会
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