日本透析医学会雑誌
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ブラッドアクセスの急性血栓性閉塞に対するThrombuster IITMを用いた血栓除去術の有用性
安藤 哲郎赤松 眞川瀬 友則阿岸 鉄三
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2005 年 38 巻 10 号 p. 1635-1641

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抄録
近年透析用ブラッドアクセスの閉塞に対して経皮的な血栓除去が施行されるようになり, 良好な成績が得られてきている. Thrombuster IITM (Kaneka社, 以下スロンバスターII) は, シングルルーメンのシンプルな構造で, シリンジの陰圧により血栓を経皮的に吸引するデバイスである. 今回われわれは急性血栓性閉塞をきたしたブラッドアクセスに対しスロンバスターIIを用いて経皮的血栓除去術を施行した. 全例 (16症例20閉塞) における初期成功率は85.0%であった. 人工血管 (11症例14閉塞) では85.7%, 内シャント (5症例6閉塞) では83.3%であった. 出血量は1例を除き100mL以下であった. スロンバスターIIを用いた血栓除去術は有効であり, 透析患者の血栓除去に対して有用であると考えられた.
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© 社団法人 日本透析医学会
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