日本透析医学会雑誌
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山梨県における透析患者の腎移植に対する意識調査
古谷 泰久田邉 信明座光寺 秀典野村 照久武田 正之
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2005 年 38 巻 5 号 p. 1211-1214

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抄録

わが国の透析患者数は年々増加しており, 2003年には23万人を超え, さらに増加しているが, それに比較して腎移植件数はほとんど増加していない. その原因として, 腎提供者の不足もあるが, 腎移植希望患者数が増えないことも-因と考えられる. 山梨県においても, 腎移植件数および献腎移植希望登録者数はあまり増えていない. そこで, 透析患者に対して腎移植に関する意識調査を施行した. 回答患者は723名で, 移植について考えたことがある者352名, 移植希望者171名, 臓器移植ネットワークに登録している者は70名で, 全体の1割以下であった. 登録しない理由は, 移植の意思がない32.5%, 年齢的なもの28.2%, ネットワークの存在を知らない13.4%, 無駄だから登録しない11.1%であった. 移植希望者が171名もいること, ネットワークの存在を知らない者が93名もいることより, 移植に対する啓蒙活動がさらに必要と思われた.

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