工学教育
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複線型教育の必要性
中村 豊久
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1995 年 43 巻 6 号 p. 20-25

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抄録

教育界の抱える問題は幾つかあるが,特に"理工系離れ"と"偏差値教育"の2つが問題であろう。わが国の単線型教育システムは,偏差値という単一的な価値観を生み易い。それに対して,ドイツの複線型教育システムは多様な価値観を持つ傾向にある。わが国では,中学生が理工系が好きで工業高校へ進学したい者も,普通課程を選択する傾向にある。その理由は工業高校から大学への道は実質的に閉ざされているためである。これらの点を改善するためには,現在の単線型教育から実質的な複線型教育に転換する必要がある。具体的に産業技術大学構想を提案する。

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