理工学に関する科目の講義では教科書だけではなく,学生諸君に実物に触れさせるか,あるいは概念を理解するための教材を示すなど,様々な工夫が必要である。このため東京工業大学では各学科で教育効果を高める各種の試みがなされており,その一端が大学の広報誌(東京工大クロニクル:No.318(1998))に報告された。ここでは編集を担当している東京工業大学広報委員会の許可を得て,その一部を各著者による加筆修正を加え事例報告とするものである。本報告では,分野の異なる5人の著者により,講義に対する工夫や新しい試みについて,その具体的事例が述べられる。