日本環境感染学会誌
Online ISSN : 1883-2407
Print ISSN : 1882-532X
原著論文
血液曝露の可能性のある場面における看護師の手袋着用への行動意図とその影響要因の分析
上木 礼子米澤 弘恵長谷川 智子荒木 真壽美
著者情報
ジャーナル フリー

23 巻 (2008) 3 号 p. 181-186

詳細
PDFをダウンロード (463K) 発行機関連絡先
抄録

  本研究では,血液曝露の危険性のある看護場面において,手袋着用行動への,看護師の意図とその影響要因を明確にすることを目的とした.
  α県内の総合病院に勤務する看護師1,128名を対象に,4つの血液曝露場面(真空採血管採血場面など)を設定し,手袋着用の行動意図を調査した.さらに,手袋着用の行動意図に影響する要因として,上司/同僚のサポートを含む組織的要因,手袋着用の教育経験を含む個人的要因,リスク認知を含む心理的要因について調査した.影響要因は,手袋着用行動意図の高い高意図群(以下高群)と行動意図の低い低意図群(以下低群)の2群に分け比較した.
  その結果,組織要因では,行動意図高群は低群に比べ有意(p<0.01)に手袋の使いやすさ,上司/同僚のサポート,施設の方針を認識していた.個人的要因では,高群は低群より有意(p<0.01)に手袋着用の教育を受けたと認識していた.心理的要因では,リスク認知と行動への態度,行動コントロール感が有意な正の相関を示した.
  これらの結果より,組織環境が手袋着用をサポートする傾向にあるとき,および個人に教育経験のあるときには,手袋着用への行動意図が高くなることが示された.

著者関連情報
© 2008 一般社団法人 日本環境感染学会
前の記事 次の記事

閲覧履歴
前身誌

環境感染

feedback
Top