日本環境感染学会誌
Online ISSN : 1883-2407
Print ISSN : 1882-532X
ISSN-L : 1882-532X
報告
重症心身障害児(者)施設における呼吸器感染症対策の実態調査
高山 直樹網中 眞由美森 那美子白井 正浩豊田 敦藤田 烈西岡 みどり
著者情報
ジャーナル フリー

2018 年 33 巻 5 号 p. 213-219

詳細
抄録

重症心身障害児(者)(以下重症児)の死因第1位は呼吸器感染症である.本研究の目的は,重症児施設の呼吸器感染症対策の実態を明らかにすることである.日本の重症児施設全202施設の療育および看護責任者それぞれ1名を対象に,郵送による自記式質問紙調査を行った.

療育調査120施設(59%),看護調査112施設(55%)の回答を集計した.約半数の施設が直近1年間に呼吸器感染症アウトブレイクを経験しており,感染症状有症者の集団療育や複数病棟合同での療育を中止していた.多くの施設で,集団療育や床上での療育を行っており,セラピーマットや玩具を介した呼吸器感染症伝播経路が示唆された.感染症の持ち込み防止策としての症状スクリーニング実施率は,実習生は高かったが,職員,教諭,ボランティアの実施率は十分ではなかった.今後は症状スクリーニング,および呼吸器症候群サーベイランスの推進が必要であると考える.

著者関連情報
© 2018 一般社団法人 日本環境感染学会
前の記事 次の記事
feedback
Top