環境感染
Online ISSN : 1884-2429
Print ISSN : 0918-3337
ISSN-L : 0918-3337
検査室における感染対策
全国大学付属病院臨床検査室へのアンケート調査から
藤田 直久
著者情報
ジャーナル フリー

1997 年 12 巻 3 号 p. 221-225

詳細
抄録

現在の病院感染対策は主に患者中心に行われているが, 本来病院感染対策は患者のみならず, 病院内に働く職員に対しても, どちらか一方に偏ることなぐ実施されていることが重要である.後者はややもすれば軽視されがちであり, 特に病院内の検査を行い血液検体を含めた数多ぐの感染性検体を取り扱う臨床検査室における感染対策についての実態は不明である.今回, 我国の臨床検査室における感染対策の現状を把握するため, 全国の医科大学付属病院臨床検査室にアンケート調査を行い, 米国臨床検査標準化委員会 (NCCLS;National Comittee for Clinical Laboratory Standards) の「臨床検査室における安全性」に関するガイドライン (Clinical Laboratory Safety: ApprovedGuideline GP-17A, 1996年9月) と比較した.アンケート調査から現場で働く技師の感染対策についての意識が十分でないこと, また施設として十分な感染対策が実施されておらず, その結果, 職員が感染の危険性にさらされていることが明らかとなった.今後, 感染を含めた検査室内の安全対策と, 技師を含めた臨床検査室に働く職員の教育・啓蒙を病院の責任として行うこと, また早急にNCCLSのような検査室の安全性に関するガイドラインの作成の必要性があると考えられた.

著者関連情報
© 日本環境感染学会
前の記事
feedback
Top