環境感染
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抗酸菌
病院感染を起こす代表的な微生物 (感染経路と病原性)
古谷 信彦舘田 一博
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2000 年 15 巻 Supplement 号 p. 49-52

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抄録

抗酸菌, なかでも結核菌 (Mycobacterium tuberculosis) は1950年代までは罹患率, 死亡率とも高く, 死の病として恐れられていた. その後, 抗結核薬の登場や生活環境の改善に伴い罹患率, 死亡率は飛躍的に低下したが, 1980年代に入ってからその低下率に翳りがみえている. またそれに伴い病院内における集団感染例も増加してきている. 本菌の感染経路は空気感染であり, 感染の危険性は空気中に存在する結核菌含有飛沫核の濃度と, その空気に暴露される時間に依存して高くなる. 結核菌は初感染後, 初期変化群を形成するが, この初期変化群から引き続いて一次結核症に進展するものは感染例の5%にすぎない. 残りは発病に至らないが全身の諸臓器に持続感染し, 長時間を経てから二次結核症として発病する.

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© 日本環境感染学会
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