2007 年 22 巻 2 号 p. 109-112
当院にて, 臨床検査技師を対象に手指衛生に関する意識調査を実施した結果, 手指衛生の必要性の認識度やその方法の理解度は低く, 技師間差があることが判明した. そこで, 手洗いのタイミング, 具体的な各業務における手袋の必要性の有無, 手袋着用時の遵守事項などについて, 臨床検査室におけるガイドラインを作成すると共に手指衛生に関する教育を行った. 5ヶ月後に同様の意識調査を実施した結果, 意識に改善が認められた. さらに, 手指衛生用品の使用量も増加しており, 実践が伴っていることがうかがえた. 以上のことより, 臨床検査室におけるガイドラインの作成及び教育の実施は, 臨床検査技師の手指衛生習慣の改善に有効であったと考えられた.