Japanese Journal of Endourology
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Endourology
悪性腫瘍による尿管閉塞に対する全長型金属尿管ステントの使用経験
村田 匡那須 良次高本 篤杉本 盛人
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2018 年 31 巻 1 号 p. 130-133

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抄録

 2014年12月以降当科で腫瘍性尿管閉塞と診断された12症例に対して全長型金属尿管ステント (金属ステント) を留置し, その臨床成績を検討した. 年齢は44~89歳 (中央値70歳), 男性6例, 女性6例, 観察期間の中央値は8か月. 原疾患の進行により7例が1年以内に死亡したが尿管の開存性は維持された. 単腎症例は5例あったが, 腎機能は保持された. 留置後1年経過して交換を施行したのが4例であった. 金属ステントは従来のステントに比べ挿入直後に血尿や刺激症状を訴える症例が多かった. 生命予後が1年以内の症例では交換が不要で, 長期開存が得られ交換回数が減らせる利点はあるが, 適応に関しては今後も検討が必要である.

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© 2018 日本泌尿器内視鏡学会
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