2024 年 27 巻 1 号 p. 16-22
お薬手帳は患者の薬剤服用歴を確認するうえで重要であるが,救急入院患者における活用状況や有用性は明らかでない。本調査では,当院の高度治療室(high care unit,以下HCUと略す)へ緊急入院となった患者を対象に,お薬手帳の活用状況を調査した。お薬手帳の持参率は37.9%であった。入院当日に薬剤服用歴がすべて確認できた患者は手帳あり群で80.4%,手帳なし群で53.2%であり,手帳あり群で有意に高かった(p<0.001)。手帳あり群のうち1冊のお薬手帳で薬剤服用歴が確認できた患者は72.7%,手帳なし群のうち1種類の情報源で薬剤服用歴が確認できた患者は48.2%であり,薬剤情報が一元管理されていた患者は手帳あり群で有意に高かった(p<0.001)。以上より,お薬手帳を持参した患者では薬剤服用歴を迅速に把握でき,薬剤服用歴が一元管理されていることが明らかとなった。