2025 年 2025 巻 3 号 p. 56-62
本研究では,ICTの活用とワールドカフェ方式による対話活動を組み合わせた授業を実践した.具体的には,小学校算数科5年生の「面積」の単元において,3学級それぞれで「従来型(主に黒板を使用)」「ICT活用型(クラウド型授業支援アプリを使用)」「ICT活用×対話活動型(対話はワールドカフェ方式)」の授業形態を採用し,児童の思考の深まりを質的・量的に分析した.その結果,ICTの活用によって児童の考えの可視化や比較が促進され,さらに対話活動によって,思考の再構成を伴う発言や振り返りの中に,より深い学びが確認できた.本授業実践は,ICT活用と対話活動を組み合わせた授業デザインが,児童の思考の深化と学びの質の向上に寄与することを実証的に示したものといえる.