日本食品微生物学会雑誌
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Listeria monocytogenesおよびListeria spp. のiap遺伝子に対するPCR同定および遺伝子型別法の評価
石村 勝之井上 智萱島 隆之吉野谷 進伊藤 文明笠間 良雄松本 勝荻野 武雄
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2006 年 23 巻 4 号 p. 223-229

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抄録

リステリア属菌の簡易迅速な同定および疫学的な解析手法の確立を目的として, Listeria monocytogenesおよびその他のListeria spp.の保有するiap遺伝子を標的としたListeriaspp.共通, L.monocytogenesおよびL .innocua特異的な3種類のPCR法とそのPCR-RFLP法による遺伝子型別の有効性を, L.ivanoviiを除く患者, 食品, およびネズミ由来Listeria spp.181株により評価した.その結果, Listeriaspp.共通PCRは, L.grayiを除いた供試Listeriaspp.178株に増幅が認められ, L.monocytogenesおよびL.innocua特異的PCR法は, 各菌種に特異的な増幅を示したことから, 属および菌種同定に有効な方法と考えられた.一方, PCR-RFLP法により, L.monocytogenesは血清型4b, 1/2bおよび1/2a, 1/2cに関連した5種類のRFLPパターンが認められ, L.innocua, L.seeligeri, およびL.welshimeriも特異的パターンを示した.以上の結果, これらのPCR手法は, リステリア属菌種の遺伝学的な同定 (推定) と系統学的な遺伝子型別手法として有効と考えられた.

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