レッドマウス病原因菌Yersinia ruckeri の簡易迅速検出法として報告されている選択培地とPCRの有用性について検証した。Y. ruckeri の一部の株は選択培地での判別が困難であり, さらに他の魚病細菌が分離される可能性が明らかとなった。一方, 16S rDNAを標的とするPCR法ではY. ruckeri の同定に十分な特異性と検出感度を確認することができた。分離菌のグラム染色, チトクローム・オキシダーゼ試験に続くPCR検査により, 迅速かつ正確なレッドマウス病の診断が可能である。