2006 年 41 巻 4 号 p. 165-170
異なる食塩濃度の培地で培養したE. tarda 3株のHEp-2細胞への付着性を比較した。生菌数測定, 直接光顕観察のいずれにおいても, FK1051株およびKG8401株は3%食塩濃度の培地で培養すると0%食塩濃度の培地での培養に比べて高い細胞付着性を示したが, SU166株のそれは培地の塩分濃度にかかわらず低かった。これらの細胞付着性と培地食塩濃度との関係は, 赤血球凝集活性とのそれとよく一致した。また, この細胞付着性はN-アセチルノイラミン酸によって阻害された。