魚病研究
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特異抗体を指標にしたサクラマス増養殖におけるRenibacterium salmoninarum 感染環の推定
奥田 律子西澤 豊彦吉水 守
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2006 年 41 巻 4 号 p. 175-178

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抄録

BKD発生歴のある孵化場の健常サクラマス幼魚の50%以上が抗R.s.抗体を保有し, その一部からIFATでR.s.が検出された。一方, BKD発生歴の無い孵化場の幼魚は, 全て抗R.s.抗体陰性であった。また, 河川遡上した親魚から抗R.s.抗体は検出されなかったが, BKD発生歴のある孵化場で2ヶ月間催熟蓄養した親魚の抗R.s.抗体陽性率は33%で, その一部からR.s.が検出された。従って, BKD発生歴のある孵化場内でのR.s.感染環に幼魚と親魚間の水平感染が関与していると考えられる。

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© 2006 日本魚病学会
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